桂文我 上方落語全集<第二巻>
あらすじ/作品情報
上演ネタ・七百席以上!桂文我が満を持して世に放つ上方落語の集大成、第二巻刊行!第二巻では――「包丁間男」「青菜」「佐々木裁き」など、上方落語の逸品、珍品を織り交ぜた珠玉の高座、十五席を再現している〈解説付き〉 〝芸能博士〟と呼ばれた桂米朝師(人間国宝)の系譜を継がんとする著者は、大師匠と同様に落語に関係する史料・文献を収集しまくる稀代のコレクターでもあります。現代では忘れられた噺を古文献から掘りおこし復元することにも取り組んでおり、噺家生活四十年で上演した噺は七百以上を数えます。 この全集では、そうした噺のなかから厳選したネタをテキストに起こし、本人解説付きで紹介しています。著者が収集した貴重な演芸資料も、できるかぎり写真で紹介しています。また、大師匠方との思い出話などを綴るコラムも読み応えたっぷりです。第二巻に収録されているのは、強欲五右衛門蛸芝居京の茶漬能狂言紺田屋佐々木裁き雑穀八四四十六青菜秋刀魚芝居住吉駕籠短期息子馬子茶屋包丁間男厄払い の十五席。 知っているネタもあれば、はじめて目にするネタもあるでしょう。どんなネタでも、著者自身による解説が付いていて読者の理解を助けてくれるのが、本書の大きな魅力の一つです。 著者の大ファンである小説家の江上剛氏は、「解説なんか不要ではないかと考える人がいるかもしれないが、それは大いなる間違い。この解説が、まるで文我さんが噺の枕を語っているようで面白い」と言います。また、「落語全集などと重々しく、ちょっと気取った感じもするが、全くそんなことはない」とも…。 「読んで楽しむ」落語の世界を、ぜひご堪能ください。第三巻 所収予定3-1 二人癖3-2 始末の極意3-3 道具屋3-4 絵手紙3-5 苫ケ島3-6 胴乱の幸助3-7 べんちゃら屋3-8 豊竹屋3-9 景清3-10 花筏3-11 しじみ売り3-12 まんじゅうこわい3-13 癪の合薬3-14 吹き替え息子3-15 打飼盗人